葬儀に参列できない場合の弔電の送り方を例文付きで紹介
訃報を受け取り、葬儀にどうしても参列できない場合は弔電を送ります。
しかし、弔電のことをよく知らないと、どうやって送ればいいのかも分かりません。
本記事では、葬儀に参列できない場合の弔電の送り方を解説します。
例文を使って紹介していますので、是非参考にお役立てください。
目次
弔電とは
弔電は、葬儀や法要などの際に、参列できない人が故人や遺族に対して哀悼の意を表すために送る電報のことです。
日本の伝統的な弔事の一環として、特に公的な場やビジネス関連でよく用いられます。内容は、簡潔に故人への惜別の思いや遺族への慰めの言葉を含むことが一般的です。
弔電の文例やフォーマットは、故人との関係や送る文脈によって異なり、その選択には適切な配慮が必要です。
弔電の送り方
弔電の送り方には、主に電話、インターネットを利用する方法があります。
それぞれ詳しく解説します。
電話
電話での弔電の申し込みは、直接的でわかりやすい方法です。時間が限られている場合や直接のコミュニケーションを重視する場合に適しています。
電報サービス「115」に連絡し、オペレーターに必要な情報を伝えます。文例を事前に準備しておくとスムーズですが、オペレーターが文例を提供してくれるので安心してください。
文例を選んだら、故人の名前、葬儀の情報、送り主の名前や住所を伝え、必要に応じて支払い方法を選びます。
電話を通じて直接手続きを行う方法は、個人的なメッセージを伝えやすく、状況に応じて迅速に対応できる利点があります。
支払い方法についても、電話での申し込み時にオペレーターが案内してくれるため、安心して手続きを進めることができます。
インターネット
インターネットの弔電の送り方は、NTTの弔電専用サイトからのお申し込みとなります。
弔電専用サイトには、豊富な文例やデザインが掲載されているので、イメージがしやすく便利です。サイトにアクセスし、弔電の文例とデザインを選んだ後、故人の名前や葬儀の情報、自身の名前と住所を入力します。
支払いはクレジットカードや銀行振込などで行い、送信後は確認のメールが届きます。オンラインサービスを利用することで、時間や場所に縛られずに弔電を送ることが可能です。
弔電の相場
インターネットや電話を通じて弔電を送る際の相場は、利用するサービスやデザインによって変わりますが、一般的には2,000円から5,000円の範囲です。
ただし、インターネットサービスには、豊富なデザインや文例があるため、選ぶ内容によっては、相場より高くなってしまう場合があります。
一方、電話を利用した場合は、選択肢が限られることが多く、相対的にコストは抑えられる傾向にあります。
弔電を送るタイミング
弔電を送る最適なタイミングは、原則として葬儀や告別式の開始前に到着するように手配します。
多くの場合、葬儀の前日までに送ることが望ましいとされています。しかし、急な訃報の場合や遠方に住んでいる場合は、葬儀当日の朝でも間に合うように手配できます。
遅れてしまった場合は、後日香典に手紙を添えて送ると良いでしょう。
弔電の例文
弔電を送る際には、故人や喪主との関係や状況に応じて文例を選びます。
以下、シーン別の例文となります。
一般的な弔電の場合
一般的な弔電では、故人への敬意と遺族への慰めの気持ちを簡潔に表現します。
以下、例文となります。
(故人の名前)様の訃報に触れ、深い哀悼の気持ちを捧げます。ご安息をお祈りすると共に、この辛い時期に、喪主様をはじめご遺族の皆様が心身ともにお大事にされますよう願っています。
(故人の名前)様の急逝に接し、心が痛んでおります。その温かな人柄が思い出され、ご家族の悲しみの深さが伝わります。この困難な時期、皆様の心に平穏が戻ることを心からお祈り申し上げます。
故人が喪主の父母だった場合
喪主の父母が亡くなった際の弔電では、喪主の深い悲しみと失った親への敬愛を表現します。
以下、例文となります。
ご尊父様のご逝去に際し、深い哀悼の気持ちと共に、心よりお悔やみを申し上げます。生前の貴方のお父様の姿を思い浮かべながら、穏やかなご冥福をお祈りしております。
ご訃報を伺い、心が深く悲しみに包まれています。(故人の名前)様はまるで慈悲深い父のような存在でした。(故人の名前)様が穏やかに眠られますよう、心からお祈り申し上げます。
故人が喪主の夫妻だった場合
喪主の配偶者が亡くなった際の弔電では、深い悲しみと共に過ごした愛情の深さを表現します。
以下、例文となります。
ご主人様のご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申しあげます。(故人の名前)様の生前のご様子を偲び、心が痛みます。静かなご冥福を遠くよりお祈りしております。
ご主人様のご逝去の報に接し、心からの哀悼の意を捧げます。敬意を込めて、(故人の名前)様の穏やかなご冥福をお祈り申し上げます。
故人が喪主の子供だった場合
喪主の子供が亡くなった際の弔電では、親としての深い悲しみと子供への愛情を表現します。
以下、例文となります。
ご子息様のご急逝の知らせに心が痛みます。前途洋々たる時期に突然の別れを迎えられたこと、ご両親様の深い悲しみと無念さに、心からお見舞いを申し上げます。
ご令息様の突然の訃報に驚きと悲しみを感じております。ご家族の皆様のお悲しみはいかばかりかとお察しいたします。(故人の名前)様のご冥福を謹んでお祈りいたします。
故人が会社の代表だった場合
会社の代表が亡くなった際の弔電では、故人の業績とリーダーシップ、従業員への影響を称えます。
以下、例文となります。
社長様のご逝去に際し、当社の社員一同、深く哀悼の意を表します。ご遺族様と御社の社員の皆様に、心よりお悔やみ申し上げます。
御社の社長様の訃報に心を痛めております。生前の顕著な功績を思い返しながら、故人様のご冥福を心からお祈りしています。
故人がキリスト教だった場合
キリスト教徒が亡くなった際の弔電では、キリスト教の信仰に基づく慰めの言葉を込めます。
以下、例文となります。
(故人の名前)様が天に召されたことを伺い、深い哀悼の意を表します。神様の愛と慰めが、この悲しみの時にご遺族にとっての力となりますようにお祈りいたします。
イエス・キリストによる永遠の命の約束を心に、ご遺族の皆様への神様の深い慰めと平安がもたらされますように、心からお祈り申しあげます。
故人が神道だった場合
神道の信仰を持つ故人に対しての弔電では、自然と調和する神道の精神を反映させた言葉を使います。
以下、例文となります。
(故人の名前)様の訃報を伺い、深く哀悼の意を表します。平安な眠りにつかれますよう、心よりお祈りいたします。
(故人の名前)様のご逝去を知り、心からお悔やみを申し上げます。故人様から受けた温かい恩情に心より感謝し、穏やかなご安息をお祈りいたします。
弔電を送る場合の注意点
弔電を送る際には、いくつかの注意点があります。
弔電は、故人とその遺族に対する敬意と慰めの気持ちを伝える手段であり、不適切な表現や配慮の欠けた文言は、遺族の悲しみを深める可能性があります。
言葉選びには細心の注意を払いましょう。
忌み言葉は控える
弔電では、不吉や不幸を連想させる言葉、いわゆる忌み言葉の使用を避けます。
「悲しい」「苦しい」「辛い」などの否定的な感情を直接表す言葉や、「失う」「離れる」など故人との別れを暗示する表現は不適切です。
代わりに、「お悔やみ」「哀悼」のように故人への敬意や遺族への慰めを表す穏やかな言葉が望ましいです。
さらに、故人との思い出やその人生を讃える表現を用いることで、遺族への配慮が伝わります。
故人の宗教に合わせた言葉を使う
弔電は故人の宗教や信仰に合わせて文言を選びます。
たとえば、キリスト教徒の故人にはキリスト教の教えに沿った慰めの言葉を、仏教徒には仏教的な表現を用いることが適切です。
神道や他の宗教においても、その信仰の精神を尊重する言葉を選ぶことが望ましいです。
宗教的な背景を理解し、故人とその遺族が信仰している宗教の価値観に敬意を払うことで、適切な弔電を送ることができます。
まとめ:突然の訃報で参列できない場合は弔電を使いましょう
弔電は突然の訃報に際し、葬儀に参列できない場合、故人への敬意と遺族への慰めの気持ちを伝える有効な手段です。
弔電は、故人との関係やその宗教的背景に応じて適切な言葉を選び、敬意を表すことが重要となります。
忌み言葉を避け、故人と遺族への思いやりを込めたメッセージを送ることで、心からの哀悼の意を伝えましょう。