家族葬での基本的なマナーを解説【参列者向け】 

家族葬での基本的なマナーを解説【参列者向け】

家族葬は家族や親しい親族のみで執り行う小さな葬儀です。

家族葬は一般葬と異なる部分もあり、喪主・遺族側は「どう進めたらいいのか?」「連絡方法は?」、参列者側は「香典は必要?」「服装は?」など、分からない方も多いのが現状です。

本記事は、家族葬のマナーについて、喪主・遺族側と参列者側の2つの視点で解説します。

家族葬を初めて執り行う方、参列が初めての方は、ぜひ参考にご一読ください。

目次

家族葬で気を付けるべきマナー【喪主・遺族側】

手紙

家族葬は参列者が限られるため、参列者の選び方をはっきりして決めておくことと、参列しない方への連絡が重要です。

どこまでの範囲の人を呼ぶのか

喪主が誰を選ぶのかなど、決まりごとはありませんが、基本的に親族や故人と近しい友人などを呼びます。

故人の生前の交友関係や、家族葬の予算によって呼ぶ範囲が変わります。

詳しくは、家族葬はどこまでの範囲を呼ぶべき?判断基準と連絡方法を解説で紹介しています。

家族葬のお知らせに関するマナー

家族葬のお知らせは、「親族」「参列を依頼する方」「参列をご遠慮する方」の3つとなります。

連絡の方法と注意点について、それぞれ解説します。

親族への連絡

親族への連絡はできるだけ早く行い、親族に亡くなったことを伝えます。その後、葬儀社との打ち合わせを行います。

葬儀の詳細が決まったら、再度親族に連絡をします。

参列を依頼する方への連絡

家族葬に参列してもらいたい方には、直接電話で伝えます。

連絡をする際、家族葬であること、葬儀の日時、場所、形式などの基本情報を伝え、参列の可否を確認しましょう。

参列をご遠慮する方への連絡

家族葬への参列を遠慮してもらう場合も連絡が必要です。連絡をしないと、相手方が葬儀に参列するべきか悩ませてしまいます。

失礼がないよう、家族葬で行う旨を明確に伝える必要があります。伝え方については、以下の例文を参考にしてください。

<例文>
誠に勝手ながら、通夜・葬儀は近親者のみで執り行うため、弔問等はご遠慮いただくようにお願いいたします。

また、葬儀への参列を遠慮してもらう場合、葬儀後にハガキなどで報告するのが一般的です。

ハガキを送る際は、家族葬へ呼ばなかった人への配慮をしつつ、家族葬で見送った旨をしっかり伝えましょう。

家族葬の香典マナー

家族葬の場合、香典を辞退するケースが多いです。その場合、香典を辞退することが相手側にきちんと伝わっていないと、参列者が困惑してしまいます。

香典を辞退する場合は、お知らせに明記したり、電話ではっきり伝えましょう。

詳しくは、家族葬の香典はいくら?一般的な相場とマナー・渡し方を解説で紹介しています。

次に、参列する側のマナーについて解説します。

家族葬に参列する場合のマナー【参列者側】

家族葬参拝

家族葬に参列する側にも、服装、香典、振る舞いなど、いくつかのマナーがあります。

それぞれ、知っておくべきポイントを詳しく解説します。

家族葬への参列の連絡を受けたとき

喪主からの家族葬への参列の連絡を受けた場合、喪主・遺族を気遣い、丁寧に対応することが大切です。

「ご愁傷様です」「お悔やみ申し上げます」などの簡潔な挨拶をした後、参列の意思を伝え、日時や場所などの必要な情報を確認します。

参列者の服装・身だしなみ

家族葬の服装は一般葬と同じで、ブラックフォーマルが基本です。

喪服の着用が基本となりますが、人数の少ない家族葬の場合、一般葬と比べるとカジュアルな服装で良い場合もあります。その際は、控えめで落ち着いた服装を心がけましょう。

詳しくは、家族葬の服装は?喪服の種類と身だしなみについて解説で紹介しています。

香典・供花・供物

家族葬における香典や供花、供物は、故人との関係性や状況によって異なります。香典・供花・供物を辞退されている場合は、必要ありません。

香典について

香典は、参列者と故人との関係性や、地域の慣習によって異なることが多いです。基本的には、故人との関係が深ければ深いほど、香典の額は高くなる傾向にあります。

しかし、過度な高額を避け、控えめな金額を心がけるのが良いでしょう。

続柄金額
10万円
兄弟5万円
その他の親族や親しい友人1万
一般的な友人や同僚3千〜5千円

また、香典袋の表書きは「御香典」や「御霊前」とするのが一般的です。

名前はフルネームで記入し、使用感のある札を入れるようにします。新札はNGです。また、金額で4、9は「死」「苦」を連想させ、縁起の悪い数字となりますので控えてください。

供花・供物について

家族葬では、供花や供物の持ち込みを控えることが多いので、事前に喪主や遺族の意向を確認する必要があります。

供花は、葬儀場が狭い場合や、遺族がシンプルな式を望んでいる場合には不適切です。

また、供物は、故人が生前好んでいた食べ物や飲み物などを選ぶことが一般的ですが、送る際はなるべく控えめなものを選び、遺族の負担にならないように配慮しましょう。

お悔やみの言葉

家族葬に参列する際、受付時にお悔やみの言葉を言います。

一般的には「この度はご愁傷様でございます。」「心からお悔やみ申し上げます」などの短めの挨拶をします。

受付がない場合は、喪主に直接伝えましょう。

家族葬に参列しない場合のマナー【参列者側】

花

家族葬に参列しない場合でも、お悔やみの電話や弔電(電報)の送付、香典・供花・供物の手配、葬儀後の弔問まで、いくつかの注意すべきマナーがあります。

お悔やみの電話

葬儀中は喪主が忙しいので、お悔やみの電話はできる限り控えましょう。

故人や喪主と親しい関係にあり、どうしても早くお悔やみを伝えたい場合は、葬儀後に電話するなどの配慮が必要です。

また、お悔やみを伝える場合は簡潔に哀悼の意を表し、長話は避けます。遺族の気持ちを尊重し、気遣いの言葉を選ぶことが大切です。

弔電(電報)

弔電(電報)は、葬儀に参列できない場合の有効な連絡手段です。故人への思いや、遺族への励ましの言葉を簡潔に記載します。

弔電を出すタイミングは葬儀の前日までに送るのが一般的です。

香典・供花・供物

参列しない場合でも、香典や供花・供物を送ることができます。ただし、訃報連絡の受け入れ可否に沿う形となります。

受け入れが許可され、供花や供物を送る場合は、遺族の意向を尊重し、控えめなものを選びます。

葬儀後の弔問

葬儀後に遺族を訪れて弔問することも一つの方法です。事前に遺族の都合を確認し、短時間の弔問を行うことが望ましいです。

香典の金額

香典の額は葬儀の参列有無に関係なく、同じ金額です。家族葬の場合、香典を辞退するケースがほとんどなので、その場合は香典を送らないようにしましょう。

香典を送ってしまうと喪主・遺族の余計な負担となってしまう可能性があります。

まとめ:家族葬のマナーは「親しい仲にも礼儀あり」の気持ちで心を込めて

葬儀参列

家族葬は、身近な人たちと行う葬儀ですが、だからこそ、マナーを重んじることが重要です。

「親しい仲にも礼儀あり」という心持ちで、すべての行動に心を込めることが大切です。

家族葬は小規模ながらも、大切な場に変わりはありません。家族葬における礼儀とマナーを守り、故人への感謝と敬意を表しましょう。

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